こんにちは、Tina Blogへようこそ。
今日は、猫ちゃんの健康を守るために大切な「免疫力」について、
獣医の視点からわかりやすくお話ししたいと思います。
特に、猫風邪やウイルス感染症が心配な季節には、
「免疫力を高めるにはどうしたらいいんだろう?」と不安に思う飼い主さんも多いはず。
そこで今回は、実際に動物病院でも使われることのあるサプリメントや成分を中心にご紹介します。
そもそも「猫の免疫力」ってなに?
猫の免疫力とは、体に入ってきたウイルスや細菌と戦うための“防御力”のようなものです。
この力が弱まると、ちょっとしたストレスや環境の変化で風邪をひきやすくなったり、回復が遅くなったりします。
特に注意が必要なのはこんな猫ちゃんたち:
- 子猫や高齢猫
- 保護猫として環境が変わった子
- 慢性的な病気を持っている子
- 多頭飼いのおうちの猫
獣医も注目する免疫サポート成分
では、どんなサプリメントや成分が「免疫を整えるのに役立つ」とされているのでしょうか?
✅ 1. L-リジン(L-Lysine)
おすすめ度:★★★★★
最もよく使われるのがL-リジン。
これは猫風邪の原因となる猫ヘルペスウイルス(FHV-1)の活動を抑える可能性があるアミノ酸です。
実際に、リジンの補給でくしゃみや目やにの頻度が減ったという報告もあります(※1)。
※猫エイズ(FIV)や白血病(FeLV)には直接効かないので注意。
✅ 2. β-グルカン
おすすめ度:★★★★☆
酵母由来の多糖類で、免疫細胞を刺激して活性化する働きがあります。
自然治癒力を引き出すタイプのサポートですね。
人の健康食品にも使われている成分で、猫にも使われることがあります(※2)。
✅ 3. 乳酸菌やプロバイオティクス
おすすめ度:★★★★☆
「腸内環境=免疫力のカギ」と言われるように、
猫も腸が元気だと免疫バランスが保ちやすくなります。
おなかの調子を整えながら免疫もサポートできるので、
体質的に風邪をひきやすい子にもおすすめです。
✅ 4. タウリン(+栄養バランス)
おすすめ度:★★★☆☆
猫にとって必須アミノ酸のひとつで、心臓や目の健康だけでなく、
免疫細胞の働きにも関係しています。
栄養バランスの良い食事が基本ですが、成長期や体調不良のときは補助的に使っても◎
サプリを使うときの注意点
- あくまで「補助」であり、病気の治療ではない
- 商品によっては添加物や猫に合わない成分が入っていることも
- 猫の年齢や体質によって合う・合わないがある
だからこそ、使う前に獣医師に相談するのが安心です。
ティナの場合|ぼくたちの選び方
ティナはおっとりしているけど、好奇心旺盛でちょっとデリケート。
環境の変化やストレスでくしゃみが増えた時期がありました。
そんなときに少量ずつ取り入れたのが、
乳酸菌タイプのサプリ+毎日のブラッシングと食事管理。
「これだけで絶対大丈夫!」とは言えないけれど、
ちょっとした安心感を持てるようになったのが大きかったです。
まとめ|やさしく、無理なく、できることから
猫ちゃんの健康を守るために、免疫力を整えることはとても大切。
だけど、「何かしなきゃ」と焦る必要はありません。
- 食事の質や環境を整える
- お水をしっかり飲める工夫をする
- 必要に応じて、やさしいサプリでそっとサポート
そんな選択肢のひとつとして、
今回の記事が役立てばうれしいです🐾
※1:Rees TM et al. “Efficacy of oral administration of L-lysine in cats with FHV-1” (J Feline Med Surg. 2008)
※2:Vet Immunol Immunopathol. 2009 Sep;131(3-4):389-96.
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